小顔美人の近道を伝授。今話題の胸鎖乳突筋をマスターせよ!|山口良純
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最終更新日2023.03.08
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1969年、栃木県足利市生まれ。祖父、父共に整骨院院長。祖父から三代に渡って伝承された、ほねつぎ、整骨の伝統的古典療法「山口式古典療法」を受け継ぐ。それに基づく知識を応用し、変わりゆく生活習慣に合わせたオリジナルの美容ボディバランス整体(小顔矯正・О脚(足のゆがみ・X脚など)・猫背など)が口コミやブログで広がる。モデルだけでなく女優やアナウンサー、スポーツ選手など多くの著名人のボディメンテナンスを手がける。
代官山山口整骨院(http://seikotsu-daikanyama.com/index.html)
Instagram:daikanyama_yamaguchiseikotsuin
新型コロナウイルスの拡大に伴い、多くの人の間でマスクの着用が当たり前になりました。2022年3月に実施された「新型コロナウイルス生活影響度調査」(※)では、「新型コロナウイルスの影響で習慣化しそうなこと」の最上位に「マスクの着用」が挙げられ、その割合は51.4%に上っています。
マスクが顔の半分以上を覆うのが当たり前になった今、「どうせ人には見られないから」「忙しいから」とフェイスケアが後回しになってしまっている方も多いはず。しかし、今回お話を伺った山口整骨院院長・山口良純先生は、マスク、スマートフォンの長時間利用、在宅ワーク…と体を緊張させる要因が多い今こそ、悪い状態をそのままにしないことが大切だと話します。
今回は、モデルや女優などの芸能人を始め、多くの女性にボディメンテナンスを行う山口先生に、今こそ目指したい「小顔美人」への道についてうかがいました。
胸鎖乳突筋を制するものは、小顔を制する
人気女優が「鍛えています」と発言をしたことをきっかけに、雑誌やテレビ番組などでも多く取り上げられるようになった「胸鎖乳突筋」。山口先生は、この胸鎖乳突筋にこそ、小顔に近づくための秘訣があると語ります。
「胸鎖乳突筋とは、文字通り耳の後ろの部分からスタートし、鎖骨の下につながる三角形の筋肉のことです。わかりにくい人は『いー』と口を横に思い切り広げてみてください。そのときに首に浮き出る筋が胸鎖乳突筋です」
たしかに耳の下から鎖骨にかけて、大きな筋肉が走っているのがわかります。しかし、この筋肉が小顔と関係していると言われても、ピンとこない人も多いのではないでしょうか。胸鎖乳突筋の重要性を知るためには筋肉の緊張について知ることが大切です。
「胸鎖乳突筋は、下顎から胸の上あたりにかけて広がる『広頚筋』と呼ばれる筋肉とつながってひとつの筋肉を成しています。胸鎖乳突筋が緊張していると広頚筋全体が顔を下へ下へと引っ張り、たるみが生まれます。また、胸鎖乳突筋・広頚筋の緊張によって首が太くなることも、顔が大きく見える原因のひとつです」
胸鎖乳突筋のコリにはコロナ時代ならではの要因がある、と山口先生は言います。ただでさえ下方に引っ張られがちな筋肉が、長引くマスクの着用によってさらに刺激を受けています。また、在宅ワークが一般化し、パソコンやスマホ操作のために下を向く姿勢が長時間に及んでいることで、筋肉が凝り固まりやすくなっているのです。
胸鎖乳突筋をきちんとケアすれば顔が引きあがりフェイスラインが綺麗になるだけでなく、巻肩や猫背などの姿勢改善にもつながり、身体全体のシルエットが美しくなります。だからこそ、コリ固まった状態を放っておかないことが大切なのだそうです。
ケアの秘訣は“揺らす”にあり
とはいえ、むやみに胸鎖乳突筋を刺激すればいいというわけではありません。筋肉が緊張しやすい姿勢でマッサージを行っても効果は半減してしまうため、マッサージを始める前には正しい姿勢を作ることが重要です。
「顔がたるんでいる人、首が緊張して太くなっている人の多くは、姿勢が悪い場合が多い。まずは目を引いて正しい姿勢を作ってあげてください。このときに気を付けたいのは『顎を引く』ではないということ。顎を引くと首の後ろの筋肉はより緊張してしまいます。『目を引く』イメージで、姿勢を整えましょう」
正しい姿勢が作れたら、まずは胸鎖乳突筋の終わりの位置を確認します。「鎖骨の下」と言われると、鎖骨の下と胸の間をイメージしがちですが、実際には鎖骨の「裏」が胸鎖乳突筋の終わりです。
鎖骨の裏をケアします。指で押したり専用のマシンを利用してケアしてください。
「強い刺激を与えると、その瞬間はたしかに気持ちいいんです。しかし実際には、血管が収縮したり、乳酸が溜まりやすくなったり悪い影響もある。一番効果があるのは“揺らす”こと。力を使うのではなく、振動を利用して表面に当てるだけでOKです」
山口先生いわく、「これで本当に効いているんですか」と聞かれることもあるそうです。しかし大切なのは、痛くないくらいの気持ち良さ。軽く押し当てる程度でも十分に効果があるのだとか。わずか2~3分、文字通り「揺らすだけ」の胸鎖乳突筋ケアが小顔の近道のようです。
ケアを続けるためのコツは、決めない&タイパ
優しく揺らすだけ——。そう言われても、多忙な人ほど3日坊主に陥りやすいのではないでしょうか。継続のコツを訪ねると、山口先生は「決まりをつくらないことです」と笑います。
「現代を生きる人たちは、みんな決まりごとの中で生きています。仕事にも決まりがあるし、世の中には守らなければいけないルールが山ほどある。だから、せめて自分自身には決まりごとを作らないでいてあげてほしいんです。疲れているとき、思い出したときにやれればそれだけで十分です」
その日のコリはその日のうちに取る。コリをほぐしてリラックスし、睡眠を促す。そのためには寝る前にケアを行えるのがベストですが、「毎日やる」と決まりをつくると、かえって挫折しやすくなってしまいます。「だからこそ、決まりを作らない。思い出したときに取り組むだけでも、やらないよりはずっといい」と山口先生は話します。
さらに、「ながら」作業をせずタイムパフォーマンス(タイパ)を重視することもケアのポイントだと言います。
「テレビを見ながら、スマホをいじりながらできるケアが紹介されることも多いですよね。でも体のケアのプロである僕でさえ、何かをしながらだと気を付けるべきことを忘れてしまいます。いつの間にか強く押し当ててしまったり、悪い姿勢のままケアをしてしまったり…。必要以上に長い時間マッサージをすると、筋肉は疲れて疲労を起こしてしまいます。だから2~3分だけケアに集中する。その方が“ながら”よりも高いタイムパフォーマンスを発揮しますよ」
決まりを作らない。
ケア時間は、1回2~3分。
小顔への近道は、意外にも険しいものではないのかも…?多くの女性の美を支える山口先生が、わたしたちにそう思わせてくれました。
山口先生の整骨院ならではのメソッドに、発見だらけの取材現場でした。
「小顔ケアに、お顔と同じくらい大切なのが、首のケア。」と、筋肉の配置を意識したケアの大切さを感じました。
インタビューを終えて
山口先生から、体の内や外のケアについての話題もでた取材現場でした。「ケアを続けるためのコツは、決まりをつくらない」と、ますます手軽でいいんだ!と安心しました。手軽に日々ケアできるケアマシンがあるととても助かると思いました。