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ピラティス初心者も必見! サスティナブルな健康美のつくりかた|MIHO TSUTSUI

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公開日2024.11.12
最終更新日2024.11.07
読み終わるまで8分

健康美を求める人たちにとって、すっかり定番となったピラティス。一方で「実はピラティスについてよくわかっていない」という初心者も多いよう。そこでご登場いただくのは、20年前にピラティスと出会い、人生が変わったというピラティスインストラクターのMIHO TSUTSUIさんです。ピラティスとは何か、どんな効果があるのか、改めてお聞きしました。

Profile
プロフィール
MIHO TSUTSUI
ピラティス インストラクター

心身ともに健康かつ美しくなる身体づくりを目指し、ピラティスを学ぶ。2006年よりインストラクターとして活動開始。今までにフィットネススタジオをはじめ、モデルタレント養成スクールなどの講師を務めるなど実績は多岐にわたる。美姿勢・美ボディをつくるボディメイクコーチとしてフリーランスで活動。プライベートレッスンでは国内外のクライアントのボディメイクと健康をサポートしている。2020年、オンラインレッスンスタジオ「BEBODYPILATES.」を主宰。

https://www.bebodypilates.com/

ピラティスで目指す、機能的で引き締まった身体づくり

MIHO TSUTSUIさんのピラティスとの出会いは20年前。当時、日本でピラティスを知る人は少なく「なに? ティラミス?」と言われるような時代だったと振り返ります。もともと身体を動かすことが好きで、スポーツジムやヨガスタジオにも通っていたそう。ところが腰を痛めてしまい、よいエクササイズはないか探していたときに出会ったのがピラティスでした。
 
「初めてピラティスを体験したとき、ウエストがキュッと引き締まり、お尻が上がったんです。これほど効果的に身体に働きかけるトレーニングがあるのかと驚きました。それからピラティスを続け、2年後にトレーナーの資格を取得。今も、あの感動が続いているんです」とMIHOさん。
 
現在は、オンラインレッスン「BEBODYPILATES.」主宰のほか、会員制スパでのスタジオレッスン、プライベートレッスンなどを中心に活動しています。

MIHOさんのレッスンのテーマは、ピラティスによる「身体のメンテナンス」「ボディメイク」「マインドセット」の3つだと言います。
 
「ピラティスは続けることで、“機能的に動ける身体”になるのが特徴です。そのため、身体のさまざまな不調が改善され、自分で身体のメンテナンスができるのです。
また皆さん、“ぽっこりお腹が気になる”“ヒップアップしたい”など、身体の悩み、理想の姿がありますよね。先ほどお伝えしたように、ピラティスは多様な動きをすることで身体が引き締まります。それぞれのニーズに合わせたボディメイクも意識しています。
最後のマインドセットですが、実はピラティスはとても頭を使うんです。呼吸をコントロールしながらエクササイズするので、呼吸と身体を連動させなければならず、集中力が必要です。脳と身体が活性化することもピラティスの魅力のひとつで、それがマインドセットにつながります」
 
近年のピラティスブームについて伺うと、「とてもうれしいです。ピラティスの裾野が広がれば元気で健康な人が増えますから。流行りで終わるのではなく定番になり、文化となって成長していけたらと思います。」とMIHOさん。そのうえで、「ピラティスでも何でも、長く続けられる相性のいいエクササイズ、インストラクターに出会うことも大事です」とアドバイスをくれました。

身体も心もニュートラルポジションを意識する

MIHOさんによると、ピラティスは身体のニュートラルポジションを意識してトレーニングするもの。ニュートラルとは、「偏らない、中立であり、中間的である」ことで、骨盤、背骨、頭の位置が機能的に中間(ニュートラル)な位置にある状態を指します。ニュートラルポジションでは重力に対し最小限の力で立てるため、身体に負担がかかりにくくなり、効果的にインナーマッスル、体幹を鍛えられます。さらに、「身体だけでなくマインドもニュートラルなポジションを意識すると、身体と心の両方にポジティブな効果を実感できます」と続けます。
 
「私のクライアントに奥様の勧めでピラティスを始めた男性がいました。きっかけは腰痛でしたが、継続した結果、腰痛は改善し、体重が減って見た目もスッキリ。そして奥様が言うには、ライフスタイルも健康的になり、性格まで変わったそうです」
 
最近はスマートフォンの見すぎ、持ちすぎにより、腱鞘炎、姿勢悪化、視力低下などの問題を抱える人が増えています。ほしい情報といらない情報が入り交ざる、情報過多に心まで疲弊してしまうことも。
 
「SNSとの向き合い方なども、自分が心地良いと思う距離感を保ち、少しの意識と習慣を変えて、ニュートラルを意識すると心身に変化があるはずです」

ニューヨーカーに学ぶ、サスティナブルな健康美とは

MIHOさんには、忘れられない光景があると言います。それはニューヨークでピラティスのレッスンを受講したときのことです。
 
「私の参加したレッスンに、80代の女性がいたんです。当時20代だった私には、彼女の姿は衝撃的で、身体のメンテナンスに年齢は関係ないのだと気づかされました。さらに印象的だったのは、スーツ姿の男性が仕事の合間にレッスンを受け、またスーツでスタジオを出て行ったこと。仕事のパフォーマンスを上げるため、マインドセットのためにレッスンを受けていたんです。老若男女がピラティスをして、心身ともに健康であり続ける。そんな光景が日本でも広がればいいなと感じています」
 
また昨年、自身に大きな影響を与える出会いがあったそう。それは、ニューヨークを拠点に世界で活躍するセレブリティの、日本滞在中のトレーナーに抜擢されたことがきっかけでした。
 
「その方は、70代でありながら世界中を飛び回り仕事をされている女性です。2日間の指導のため、ニューヨークの秘書や担当トレーナーと打ち合わせを重ねましたが、そこでシェアされたトレーニングメニューは驚くほどハードなものでした。ベストな仕事をするため、身体づくりはマストなんですね。早朝に1時間しっかりトレーニングして仕事に向かい、彼女はピンヒールで颯爽と歩く。パワフルな美しさの源を間近で学ばせていただき、将来はこんな70代でありたいと私のロールモデルになりました」

ぽっこりお腹と足のむくみにアプローチするピラティス&セルフケア

今回、MIHOさんに教えていただいたのは、ぽっこりお腹にアプローチするピラティス「シングルストレートレッグストレッチ」と、足のむくみを改善するセルフケアの方法です。

初心者にもおすすめ シングルストレートレッグストレッチ

仰向けになり、天井に向かって片脚を上げ、両手を脚の裏に添えストレッチします。
反対の脚は床から持ち上げ、腹部を背中に引き寄せます。ゆっくり息を吐きながら、脚の裏を伸ばしましょう。次に、息を吸いながら左右の脚をチェンジし、繰り返します。このときも反対の脚がマットに落ちないようにコントロールします。右、左、右、左と脚をチェンジし、20回ほど行います。エクササイズ中に、背中がマットから浮かないよう注意しましょう。

POINT

身体の硬い人は、膝を軽く曲げて、脚が真っ直ぐに上がらなくてもOK。脚裏の伸びを感じることが大切。

さらに負荷をかけたい場合は、頭と肩甲骨をマットから持ち上げ目線をお腹に向けます。両手で片脚をつかみ、その脚を顔の方に引き寄せます。反対側の脚は床から持ち上げ、背中がマットから浮かないようにします。吐く息で上の脚を顔の方に2回引き寄せ、吸う息で脚を入れ替え、手を反対側の脚に移します。
交互に繰り返し、各脚5回、合計10回を行いましょう。

POINT

シートベルトで固定されているような感覚で骨盤をマットに固定してください。脚の入れ替えは、ハサミが開いたり閉じたりするように、きびきびとダイナミックな動きを意識しましょう。

足のむくみを改善するセルフケア

足の裏に振動マッサージボールを当てケアします。手を足に添えて気持ちよいと感じる程度に負荷を加えます。足裏全体に当たるよう動かし2分ほどケアします。

手を後ろにつき、振動マッサージボールをふくらはぎに当てます。ふくらはぎから膝裏へ移動させながら、2分ほどケアしましょう。最後は太ももです。太ももの内側、外側にもしっかり当てながら2分ほどケアします。

POINT

足のむくみはその日のうちにケアするのが◎。就寝前に行いましょう。

身体を動かし健康でいることは、未来の自分へ投資すること

人生100年時代では、心身ともに健康かつ美しい身体づくりの重要度は増していくでしょう。MIHOさんも「70代80代、その先になってもピラティスを続けられる自分でありたい」と語ります。
 
「今は投資ブームですが、身体を動かし健康でいることも未来の自分への投資。そして健康投資は、コツコツ長期型がおすすめです。短期型の無理なダイエットなどは、ハイリターンがあるかもしれませんが、リバウンドもハイリスク。『いつまでに痩せる!』よりも、『いつでも調子がよい状態』を目指すのがよいと思います。その方法として私はピラティスが合っていましたが、大切なのは自分が気持ちよいと思えて続けられること。ピラティス、瞑想、ウォーキング、何でもいいと思います。皆さんそれぞれが、自分に合ったものを見つけていただきたいです」

インタビューを終えて

オンラインスタジオを始めて海外に滞在中もレッスンが可能になり「ライフスタイルによい影響があった」と話すMIHOさん。自分が将来どう生きたいかを考え実践する。美しく引き締まった身体だけでなく、その軽やかな生き方もお手本になりそうです。

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