溜めないカラダ!腸活ストレッチで筋肉をほぐし腸内環境を整えよう|宮崎 紗衣
最終更新日2023.04.27
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近年、注目を集めている「腸活」。善玉菌を取り入れるバランスのよい食生活や適度な運動などによって腸内環境を整える活動を指します。栄養素などの吸収を司る腸だけに食べ物による腸活を意識しがちですが、ダイエット同様に運動による腸活もとても大切です。そこで腸活によい運動について、フィットネスクラブ「ティップネス」のインストラクター宮崎紗衣さんにお話をお聞きしました。
フィットネスクラブ「ティップネス」のインストラクター、パーソナルトレーナー。体を動かすのが好きで、幼い頃にクラシックバレエを習い、学生時代からは器械体操を始める。トレーナー歴9年目。逆立ちが得意。2023年4月より日本テレビ系列『oha!4』のウオーキングコーナーに出演。
インストラクター紹介 | フィットネスクラブ ティップネス (tipness.co.jp)
インスタグラム:https://www.instagram.com/saesae.m81/
腸活にストレッチが良い理由とは?
日々体を動かし、最適なケアを施しているインストラクターの宮崎さん。早くから腸の重要性に気づき、腸に良いバランスの取れた食事などを心掛けているそうですが、それと同時に運動の重要性を指摘します。
「普段の食事で善玉菌を取り入れていくことも必要ですが、適度な運動の併用が大きなポイントです。その理由のひとつとして挙げられるのが、運動によって体が温まることの利点です。腸の周辺の筋肉が刺激されると腸のぜん動運動が促され、お腹周りの体内温度が上がります」
すると、腸はさらに活発に動くようになるそうです。そして運動が効果的である大きな理由がもうひとつあります。
「体をねじるなどの動作は腸を直接刺激します。左右にねじる動作は腸を揉みほぐすような動きになるため、直接的な刺激を与えることができます。また腰を動かすと骨盤周りの筋肉がほぐれるため、腸はより活動しやすくなります。
私自身、腸を意識するようになってからは体がスッキリするようになり、毎日の生活習慣で腸に良いことを取り入れるようになりました」。
そして、この運動のポイントは、決して激しい動きでなくてよい点だと宮崎さんは言います。むしろゆっくりとしたストレッチをすることで、お腹周りの筋肉をほぐしていくことが大切だそうです。
おすすめ腸活ストレッチ
そこで、宮崎さんが普段実際に行っている腸活ストレッチを紹介していただきました。
※食後すぐは控え、2~3時間ほど時間を空けてから行ってください。
寝たまま腸もみストレッチ
腸活ヨガ ワニのポーズ
電動フォームローラーを活用した、腸活ストレッチその1
電動フォームローラーを活用した、腸活ストレッチその2
立てた両膝を左側へとゆっくり倒したら、また元の位置に戻すことを繰り返し、膝を軽くゆらすようにします。20秒の間、ゆっくりと呼吸しながら続けます。右側も同様に行います。慣れてきたら、電動フォームローラーを振動させるとより刺激が深まります。
[POINT]
腸を意識して深呼吸をしながらゆっくりと行います。
※気分が悪くなるようならすぐに中止してください。
宮崎さんの腸活ルーティン
幼いころから運動に慣れ親しんできたものの、一時期運動から離れていたことがあるという宮崎さん。その期間は便秘などにも悩み、運動を再開するのと同時に腸活も意識するようになったそうです。
そんな宮崎さんが毎日行っているのが、朝の腸もみと、白湯を飲むこと。毎日の食事では、ピクルスを取り入れて、睡眠はできるだけ7時間を確保。そして、ヨガの呼吸でストレスケアを行っているのだそうです。
「先ほど紹介した腸もみですが、私は朝起きて布団から出る前、仰向けで寝ている状態で行っています。これをしてから起きて白湯を飲むと、本当に朝からスッキリするんですよ。体が目覚めていく感覚があります。紹介した他の3つのストレッチは、今日は腸の動きが鈍いかなといったときや、調子が今ひとつといったときに行っています。
毎日のピクルスは、発酵食品を手軽にとるために続けています。ピクルスなら普段の食事に添えるだけなので食べやすいですし、色々な生きた菌がいますから。頑張り過ぎないよう、手づくりではなく好きなメーカーのものを食べています。そして、やはり睡眠はとても大切です。仕事柄、就寝は遅いのですが、できるだけ7時間は眠るようにしています」
最後のヨガの呼吸については、普通の深呼吸でも問題ないとのこと。
「ここで大切なのは、深く呼吸をすることで気持ちと体の緊張を取り、緩ませることです。体にギュッと力が入っていると姿勢も悪くなりがちで、腸が動くスペースが狭くなってしまいます。時々、腸を伸ばすようなつもりで、ゆっくりと深呼吸するとよいですよ。
この腸の動きを妨げない姿勢というのは、お腹を突き出すようなぽっこり下腹になってしまう反り腰の立ち方、座り方ではなく、体の中心に一本芯が通ったような正しい立ち方、座り方になります。1日数回、姿勢を正して深呼吸するとよいでしょう」
腸活&正しい姿勢でぽっこりお腹を追い払う
腸の動きを妨げかねない反り腰は、ぽっこり下腹が強調されてしまうなど見た目はもちろん、体のバランス的にも悪影響が多く、腸活以外の観点からも、ぜひとも見直しておきたいもの。
腸活ストレッチに加えて、正しい姿勢をお聞きしました。普段の腸活ストレッチをより、効果的にしてくれます。
【悪い姿勢】
【正しい姿勢】
悪い姿勢(写真左)は、お尻が後ろに突き出されていて、腰が反り気味になり、下腹が出てしまっています。この姿勢の時、おへそは下を向いています。
一方、正しい姿勢(写真右)は、頭の先から足先まで真っすぐ立てている状態。悪い姿勢に比べると、おへそは少しだけ前を向いています。
反り腰は、お腹周りや腰周りの筋肉をあまり使わないことから、筋肉が凝って固まりやすくなります。それは腸のぜん動運動を妨げる「冷え」「硬さ」の二重苦の状態。さらには、腰骨に負担がかかり、腰痛を招く原因にもなります。
そこで、普段から正しい姿勢で立つことを意識すると良いと宮崎さんはおすすめしています。
「足は肩の幅で、真っすぐ背筋を伸ばして立ちます。反り腰の方は、お腹を突き出すようにして、お尻も出ている立ち方になりますので、意識的にお腹を引っ込めてお尻を引き締めながら前に出しましょう。そのままの姿勢ではおへそが下を向いているような立ち方となってしまうため、おへそを少し上向きにするようなイメージでお腹を引っ込めてみてください。ポイントは、頭のてっぺんから糸で吊られているようなイメージです。難しいようでしたら、最初は壁に沿って立ち、頭、肩、お尻、踵が壁につくように立ってみると、分かりやすいと思います」
なお、壁に沿って立ったときに、腰と壁の間に手のひらの厚さ以上の隙間が空いていると反り腰だとのこと。正しい姿勢で立つ前に一度、チェックしてみましょう。
そして腸活を続けていく秘訣をお聞きすると「1日1分でも腸のことを考える時間を作って見るとよいと思います。難しく考えず、お腹を触るだけでもOKです。まずは自分の体を意識することから始めてみるとよいですよ」と気軽なスタートをおすすめしてくださいました。
インタビューを終えて
明るく朗らかな宮崎さん。終始笑顔で、運動による腸活の大切さを話してくださいました。実際に腸活のストレッチをしてみると、すぐにトイレに行きたくなってしまい、驚きの取材となりました。