自分自身で心と体を労ってあげることが“セルフケア”の基本。女性のためのお手軽ヨガも紹介!|京乃 ともみ
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最終更新日2023.07.31
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全米ヨガアライアンスRYT200認定ヨガインストラクター。24歳でインドに渡り、その後も世界各国でトレーニングを受ける。日本代表チームを始めトップアスリートへの指導、メディア出演など多岐に渡って活動中。
Instagram:tomomi_kyono
産前産後をはじめ、女性のお悩みにおすすめなヨガポーズ
現在、1歳3ヶ月(2022年12月現在)のお子さんを育児中の京乃さん。産後も変わらず、ヨガ講師として忙しい毎日を送る彼女ですが、保育園には預けずにパートナーはもちろん、時にはベビーシッターの手を借りてヨガ講師としての活動を続けています。
「まだ4〜5時間の間隔で授乳をしているので、仕事をいったん抜けて授乳のために帰宅することもあります。ワーママさんは母乳とミルクを混合して育てている方が多いと思いますが、うちの子は哺乳瓶を拒否するようになってしまい難しいんですよね」
京乃さんのヨガインストラクターというお仕事、また産後1年を過ぎていることも関係しているかもしれませんが引き締まったボディラインを見る限り、“産後の体型の悩み”とは程遠いように思えます。産前産後に変化や不調を感じたことはあったのでしょうか?
「お腹が大きいので体を動かしにくかったり、気分が悪いなどマタニティ期のほうが不調がありました。出産して1ヶ月間続く産褥期はおとなしくしていましたが、その期間が過ぎてからはわりと妊娠前と同じくらいの運動ペースに戻しましたね。ただお腹が大きい妊娠中にはできなかったブリッジ、アームバランスなどは久しぶりにしてみたら難しくなっていました。それでも少しづつ体をならしていって、産後4〜5ヶ月でだいぶ戻ってはきました」とのことです。また産前にはマイナートラブルも経験したそう。
「脚がクリームパンのようにパンパンにむくんでしまって。妊娠前は自分でもみほぐしてむくみを解消していましたが、お腹が大きいとケアも大変なのでハンディガンに助けられました。脚と腰は繋がっているため、脚だけケアしたところですぐ元通りになってしまうので腰まわりのケアをしてからハンディガンをあてる、という流れが私には合っていましたね」
そして産後のお悩みでよくあげられるのが、下腹部のポッコリ問題です。出産によって骨盤底筋の筋力が衰えたことで、骨盤内の臓器の重さに耐えきれなくなりポッコリとお腹が出て見えてしまうのが原因だそう。解消するためには、骨盤底筋をトレーニングして内臓を正しい位置に戻すことが必要です。また骨盤底筋を鍛えるには、骨盤を安定させる働きのある内転筋という内ももの筋肉も意識して使うのも重要。
そこで骨盤底筋や内転筋を鍛えるポーズを始め、産前産後のマイナートラブルや産後の疲労回復におすすめなポーズをフェムテックも活用できるように紹介していただきました。
内転筋を鍛えるポーズ
チェアポーズ
片足のハトのポーズ
三角のポーズ
ヒップリフト
女神のポーズ
「お尻まわりの血流を促すと、生理痛などの原因となるホルモンのプロラクチンを軽減させる効果も期待できます。マシーンの振動で温めるのがポイントです」
骨盤底筋を鍛えるポーズ
POINT
「産後、尿モレで悩んでいる方にもおすすめです。クッションはなくてもかまいませんが、置いたほうがお尻の感覚を感じ取りやすいですよ」
肩こりをやわらげるポーズ
POINT
「人それぞれ体のクセがあるので、左右でやりにくさを感じたらバランスを見ながら続けていってみてくださいね」
腰痛をやわらげるポーズ
三日月のポーズ
POINT
「膝を立てたほうの脚の前ももを伸ばすのがコツ。血流が促されることで腰痛、腰回りの冷え、脚のむくみに効果があります。」
心と体を労るために行っている京乃さん流メソッドとは
「私は体にいいことをしている時間が好きなんです。たとえばヘビーなお肉を食べるより、無農薬の野菜を食べている時のほうが幸せを感じますね。自然と自分の体の欲求に従えてるっていうのかな。自暴自棄になって暴飲暴食をしたところで癒されない。あとで体調を崩して後悔することになるのが目に見えているから、何日か先の自分の幸せな姿を逆算して体の中に入れる物を選ぶようにしています。とはいえ、何も野菜だけ食べて生活しているわけではないんですよ。ヨガのトレーニングでインドで菜食生活を送ったあとに日本に帰国すると『お肉が食べたい!』という欲求に駆られることもありました。そういう自分も理解しているから、心と体が乖離しない程度に欲求を満たすのはありだと思いますよ」
心と体を形成する食べ物のほかにも、育児と仕事に奮闘する自分自身をいたわるためのセルフケアグッズも欠かせません。
普段からつかっているものは、インドで購入した”ティンシャ”レッスンの始まりと終わりに鳴らします。繊細な音に癒されます。”Erica Angyal Well&B INNER BEAUTY ALKALINE GREENS”こちらはいわゆる青汁ですね。豆乳に合わせてホットで飲むのがおすすめ。毎日のセルフケアに欠かせない”ハンディガン”。 女性特有の悩みに作用する漢方茶の”KIREI SOJUN CHA”。風邪予防にこちらの”ネティーポット”で鼻洗浄をしています。
予測不能に訪れる“イライラ”のコントロール方法
子育てと仕事を両立するワーママにはもちろん、日々忙しく生活する女性たちにとってイライラしてしまう瞬間は頻繁に起こりうるもの。その感情と京乃さんはどう向き合っているのでしょうか?
「イライラしたら5分くらい深呼吸をします。それで気持ちを落ち着かせるんです。よく怒りの感情って二次感情というじゃないですか。怒りの感情の一歩手前に『今自分がどうしたいのか』という気持ちが隠れていると思うので、深呼吸をしながら“何が嫌なの?”と自分に問います。セルフケアと言いますが、無理ばかりしていると『私はこんなに頑張ってるのに』と追い詰めてしまうことになるので、まずは自分をいたわってあげましょう」
出産当初は“いいお母さん”を目指して、育児本のような完璧な子育てをしなくてはいけないという気持ちに駆られたこともあったそう。うまく寝かしつけができなくて、睡眠時間が削られることにイライラしてしまうこともしばしば。ただそこで2人の子供を持つ友人のいい意味でのゆるい寝かしつけを見て、完璧を求める自分から卒業できたとのことです。
「友人の寝かしつけは寝室に連れていくだけとシンプルで(笑)。それでも子供たちは寝るんですよ。イライラしてしまうくらいなら、完璧を求めるのをやめようと悟りました。今はご飯粒が床に落ちていても見てみぬふりをする時もあります(笑)。根本的には丁寧に生きていきたいと思っていますが、時には見てみぬふりをしたりしてバランスを取るのも大事ですよね」
インタビューを終えて
終始ニコニコと話す京乃さんのおかげで、とても良い雰囲気のなか取材を進めることができました。個人的にはイライラを落ち着かせる方法がとても参考になったので、子供を叱る前に実践してみようと思います!