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くり返す頭痛の原因は何?痛み方と頭痛のタイプ

公開日2024.04.05
最終更新日2024.03.18
読み終わるまで5分

頭痛の原因はさまざまです。なかには病気が潜んでいることもありますが、実は肩こりや眼精疲労、ストレスなどが原因で起こる場合も多くあります。今回は、まず痛み方の特徴別で主な頭痛の種類を知り、対策としておすすめの頭皮マッサージやツボについて解説します。普段よく頭痛を経験する人は、自分の頭痛がどのような痛み方か思い出しながら読んでみてくださいね。

痛み方で頭痛の原因を知ろう

頭痛は痛み方によって種類が異なるため、まずはどの頭痛に該当するのか確認しましょう。ただし、自己判断だけでは危険な頭痛もあります。突然起こる強い痛み、いつもと違う痛み、あるいはここに当てはまらない症状がある際は、すみやかに医療機関を受診してください。

ズキズキと脈打つような痛み

こめかみあたりが脈打つようにズキズキとする痛みは、「片頭痛」の可能性が高いと考えられます。片頭痛は命をおびやかす病気ではありませんが、ときに歩くだけでも痛みが強くなったり、吐き気を感じたりすることがあるため、日常生活に影響を及ぼす場合も。痛み始める前に視界が欠けたり、キラキラした光が現れたりするなどの前兆が特徴です。痛みが出る箇所は左右どちらかの場合もあれば、両方に出る場合もあります。
 
片頭痛の原因は明確になっていませんが、頭部の血管がなんらかの影響で拡張し、三叉神経という脳神経を刺激することで起きるのではないか、と考えられています。血管拡張を引き起こすきっかけとして考えられるのは、強い緊張からの解放やアルコール摂取、天気や気圧の変化、月経、寝過ぎなどさまざまです。

締め付けられるような痛み

頭に輪をはめられてギュッと継続的に締め付けられるような痛みは、「緊張型頭痛」の可能性が高いと考えられます。日本国内では、医療機関を受診した頭痛患者のなかで一番多い頭痛の症状です。動けなくなるほど強い痛みではないものの、痛みや不快感が続きます。
 
緊張型頭痛は頭や首、肩の筋肉の緊張が原因です。普段から猫背ぎみで姿勢が悪い、デスクワークで前のめりの状態が長く続く、緊張することが多い、こういった人に現れやすい傾向があります。

【要注意】突然起こるいつもと違う強い痛み

以下のような場合は、頭部や頸部のケガや病気が原因の可能性があります。
 


  • 初めて経験するような非常に強い頭痛

  • 手足のしびれや嘔吐、発熱、けいれんなどを伴う頭痛

  • 頭痛の前後で気を失った場合

  • 頭を打った後に持続する頭痛

  • ラグビーや柔道など相手と激しくぶつかり合うスポーツの後に持続する頭痛

  • 首を左右に振ると痛くなる頭痛(前後に振っても痛くならない)


 
また、眼周囲から前頭部、側頭部にかけて激しい頭痛が数週から数か月起こる「群発頭痛」も、病院で治療すべき頭痛です。頭痛外来や内科、脳神経内科、脳神経外科をすぐに受診してください。
そのほかにも、頭痛薬を1か月のうち半分ほど飲んでいる場合は、実は頭痛薬の飲みすぎが原因で、さらに頭痛を引き起こしている場合もあります。薬を飲んでも頭痛が緩和されない、もしくは頭痛が悪化していると感じる場合は一度確認してみましょう。

ツライ頭痛の予防と対策は?

片頭痛や緊張型頭痛は命に関わる病気が原因ではないものの、くり返すことが多く、完治しにくいという特徴があります。痛みが強いときや長引くときは、頭痛薬を適切に使うことも大切ですが、それ以外にもまずは自分でできる対策があります。
 
片頭痛は血管を収縮させると緩和する場合があるので、患部を冷やしてみると良いでしょう。一方で、緊張型頭痛の場合は緊張してこわばった肩まわりの筋肉をほぐしたり、温めて血行を促したりすることが大切です。日ごろからマッサージやストレッチなどを行い、肩や首の筋肉を意識的にほぐすことをおすすめします。
 
また、頭痛が起きたときは痛み方や吐き気の有無、服用した薬の名前や日時などを記録しておきましょう。普段から頭痛の様子を記録しておくと、頭痛が起こりやすいタイミングや痛みの特徴などをつかめる場合があります。これは「頭痛ダイアリー」といわれ、医療機関を受診した際、診断の助けにもなります。
悩ましい頭痛は、くり返すパターンを把握してうまくつきあう、痛みを引き起こす原因を少しでも減らすなどし、薬に頼らず緩和する方法も見つけながら頭痛の改善につなげていきましょう。その一つとして、頭皮マッサージがおすすめです。

手軽な頭皮マッサージを取り入れよう

血行促進を助ける頭皮マッサージは、頭痛がある人にはもちろん、薄毛に悩む人にもおすすめです。特に、デスクワークが多い人や長時間スマートフォンを操作する人、よく眉間にシワを寄せてしまう…といった方は、表情筋がこり固まりやすいので、リラックスするためにも実践したいところです。
 
仕事中に疲れを感じたときなどにも手軽にできる頭皮マッサージを紹介します。握りこぶしや指の関節、手のひらを使って、耳のまわり、後頭部、髪の生え際をほぐしていくと、疲れが和らぎ、気分転換にもなりますよ。

側頭部のマッサージ


  1. 手を握り、人差し指と中指の関節を側頭部に押しあてる

  2. 気持ち良いところを探すようにグリグリと押し回す

  3. 生え際から耳の後ろにかけて、まんべんなくもみほぐします(1か所5秒程度が目安)


 
ぐっと押すとじんわりと気持ち良く感じる部分があるので、耳の上から後頭部にかけて少しずつ押す部位を変えてみましょう。机にひじをついて行うとラクにできますよ。

こめかみのマッサージ


  1. 両方の手のひらの付け根を左右のこめかみに押しあてる

  2. 小さく回すような感じでグイグイともんでいく

  3. 後ろ回しで10回ほどマッサージする


 
疲れがたまっている人は「痛い!」と感じるかもしれませんが、無理のない力加減とペースで深呼吸しながら行うと、頭部がスーッとして気分もスッキリするはずです。

血行を促進して快眠へ導くマッサージ

夜遅くまでパソコンやスマホを使っていると、目が冴えて寝付きが悪くなってしまうこともありますよね。そんなときは、滞った血行を促進すると眠りにつきやすくなりますよ。2のツボ、「百会」と「風池」についてもこのあと詳しく解説しています。
 


  1. 頭の両サイドに両手の指を開いてあて、上下に頭皮を揉みあげる

  2. 頭頂にある百会を数回押したら、風池から額中央まで髪の生え際をまんべんなく押します

  3. 耳たぶの後ろにある頭蓋骨の突起と、うなじ周辺のくぼみをまんべんなく押します


 
指だけではなく、ひじから動かすつもりで行うと、頭皮がほどよく動いて、心地良い刺激を感じられるはずです。頭痛のほかにも眼精疲労や肩首のコリにもアプローチします。

頭痛対策としておすすめのポイント

東洋医学では、全身の各部にあるポイントを刺激すると、健康維持に役立つとされています。足裏と同じように、首から上にもたくさんのツボが集中しているため、頭皮マッサージのついでにポイントを刺激してみてはいかがでしょうか。ぜひ知っておきたい、代表的な頭のポイントを紹介します。

百会(ひゃくえ)

頭のてっぺんにあるツボ。探し方は、左右の耳の穴から頭のてっぺんにかけて線を伸ばし、さらに顔の中心を通る線が交差するところ。ここを刺激すると身体のめぐりのバランスが整い、イライラの解消にも良いとされています。

風池(ふうち)

首筋の少し外側、髪の生え際を指で押していくとくぼんだ部分があります。ぐっと指を押し込むと気持ち良い部分で、首コリや目の疲れに作用するツボです。親指で押しながら、頭を前後にゆっくりと動かすと、頭や首の不調がラクになると言われています。

天柱(てんちゅう)

髪の生え際、首筋中央のくぼみから左右に触れる太い筋線維の外側にあります。(風池の1㎝ほど内側)頭痛や肩コリ、眼精疲労、自律神経を安定させるツボです。頭重感やぼんやりするとき、頭に血流が不足している場合は試してみると良いでしょう。

完骨(かんこつ)

両耳の後ろ側、首との境目にある少し出っ張った骨(乳様突起)の1㎝ほど下、内側部分にあります。頭痛以外にも、寝付きが悪いときにもおすすめです。顔まわりの血行を促進するため、むくみや吹き出物などにも作用します。

頭皮をセルフケアすることで得られるメリット

頭皮は、顔、首、肩とも一枚の皮でつながっているため、頭皮マッサージで血流を促すことで、表情筋のこりがほぐれてリラックスできます。さらに、顔のリフトアップも期待できるのです。頭痛も緩和し、肩こりや眼精疲労の改善、顔のたるみやシワにもアプローチできるため、日ごろの習慣として頭皮マッサージをぜひ取り入れてみましょう。

若々しさは頭皮ケアから!

頭皮は、薄毛や白髪、パサつきなどの髪の悩みはもちろん、肌のツヤやハリにも関係しています。頭痛の改善と共に、仕事の合間やテレビを見ながら、お風呂でシャンプーのついでに…と、思い立ったときにすぐ頭皮マッサージを実践してみてくださいね。この記事を読み終わったら早速、百会を押してスッキリしてみましょう。

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