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簡単トレーニング|正しい方法と無理なく続けられるポイントを紹介

公開日2024.03.07
最終更新日2024.03.06
読み終わるまで8分

引き締まった体は憧れですよね。でも、「理想の体をめざしてトレーニングを始めてみたけど続かなかった」、「ジムに入会してみたものの次第に足が遠のいてしまった」、「トレーニング量に対して、あまり効果が感じられなかった…」という人もいるかもしれません。そういった場合は、鍛える筋肉や方法を改めて見直してみることをおすすめします。本記事では、トレーニングでより高い効果を得るためのポイントを、トレーニング前からトレーニング後まで段階別で解説し、「これなら続けられる」という簡単なトレーニング方法も紹介していきます。今までに挫折したことがある人は必見です!

トレーニングを始める前のポイント

まず、トレーニングを始める前にチェックしたいことが2つあります。トレーニングの目的は何か、どの部位を鍛えたいかです。それに応じてトレーニングのメニューを決めましょう。

トレーニングの目的を明確にする

鍛えたい筋肉に対して、まったく関係のないトレーニングを行っても意味がありません。胸板を厚くしたい、くびれをつくりたいなど、どのようなボディを目指したいのかを明確にし、そこから鍛えたい筋肉はどこかを割り出します。
 
筋肉には、大きく分けて次の2種類があります。
 


  • 速筋:収縮スピードが速く、瞬発的なパワーを出す時に必要な筋肉

  • 遅筋:収縮は遅いものの持久力が高く、鍛えることで疲れにくくなる


 
たとえば、腹筋や背筋などのトレーニングで鍛えられるのは主に速筋です。速筋でも、どの部位の筋肉を鍛えたいのかによって、ベンチプレスやダンベルなど、取り入れる道具や最適なトレーニング方法が異なります。
トレーニングによって基礎代謝を上げたいと考えている人は、体幹や太ももといった大きな筋肉を中心に鍛えるのがおすすめです。全体重から脂肪を除いた筋肉と内臓の量を除脂肪量と言いますが、除脂肪量が増えると基礎代謝が増加し、何もしていなくても消費されるエネルギー量がアップします。大きな筋肉を鍛えることで、より効率的に基礎代謝量を増やせるのです。

トレーニング中のポイント

上記を念頭に置いてトレーニングメニューを決めたら、次の2つのポイントを意識して早速トレーニングを始めましょう。

「負荷」と「フォーム」を意識する

トレーニングの効果をより高めるには、ある程度の負荷をかけて1回ずつ丁寧に行うことが大切です。回数だけたくさん行ったとしても、筋トレの効果は期待できません。
はじめは少ない負荷で、まずはトレーニングそのものに慣れるところからスタートしましょう。徐々に筋肉量を増やし、最初の負荷では十分に筋肉を刺激できなくなったら、少しずつ負荷を上げることをおすすめします。さらに負荷をかける場合は、ダンベルやトレーニングチューブといったトレーニング器具を取り入れてみるのも良いでしょう。
また、疲れてくるとフォームが崩れてしまいがちですが、これでは本来刺激できるはずの筋肉とは別の場所に負荷がかかってしまう可能性があるので、一つひとつの動作で正しいフォームが取れているかを確認しましょう。正確な動作と、どの部分の筋肉に力が入っているかを常に意識することが大切です。目的とは違う場所に負荷がかかっている場合、フォームが乱れていることにも気がつきます。

トレーニング後のポイント

トレーニングの効果を高めていくために、トレーニング後や普段から押さえておきたいことについて解説します。

「タンパク質」と「休息」をしっかりとる

筋肉はタンパク質でつくられており、その主な材料は食事から摂取するアミノ酸です。タンパク質を摂取すると体内でアミノ酸に分解され、筋肉を含む体内の組織の材料となります。筋肉の超回復に必要な栄養を身体に与えてトレーニングの効果も高めるためにも、タンパク質が豊富に含まれる食事(肉・大豆・卵など)や、プロテインを積極的に取り入れるようにしましょう。特にタンパク質の吸収率が高まる「トレーニング直後」のタイミングで摂取するのが良いとされています。
 
また、トレーニング後はストレッチや筋膜リリースを行ってケアする習慣をつけましょう。血流を良くすることで筋肉痛を軽減したり、全身のバランスを整えたりする効果[1]があるとされています。
このほか、「超回復」の条件を守ることも大切です。超回復とは、トレーニングで破壊された組織が回復し、修復前よりも少し太くなる現象のことで、筋肉を大きくするプロセスとして重要とされています。筋肉を効率良く育てるためにも、修復されるまでの2~3日は食事で栄養を摂り、しっかりと休息もとるように心がけましょう。

無理なく続けられる簡単トレーニング

レベル別に分け、5つのトレーニングを紹介します。

【レベル1】

簡単トレーニングの導入として、まずはこの2つからはじめましょう。

場所を選ばない「片足上げ」

今まで運動をする習慣がなく、とにかく簡単なトレーニングから始めたいという方におすすめなのが、いつでもどこでもできる足上げです。
 


  1. まっすぐ立った状態で片足立ちをする

  2. そのまま20秒間静止する

  3. 反対側も同じように行う


このトレーニングの良いところは、歯磨きをしているときや家事をしているときでも実践しやすいということ。電車の待ち時間などもあまり目立たないように片足立ちをするだけで、下腹の引き締め効果が期待できます。

軽い負荷で行う「腕トレ」

体は鍛えたいけど、本格的なダンベルなどを使うにはまだ自信がない…と感じる方も多いはず。そういう方にこそ試して欲しいのが、ペットボトルを使った簡単な筋トレです。500mlのペットボトルに水を入れ、次の動作をしましょう。
 


  1. 体の横でペットボトルを持ったらひじをゆっくり伸ばす

  2. ひじの位置を固定したまま、ゆっくり曲げ、ペットボトルを肩の位置まで持ち上げる

  3. 1~2を繰り返す(5~10回を1セットとして3セット行う)


 
軽い負荷でも動作をゆっくり行うことで、筋肉にしっかり働きかけることが可能に。1回あたり3~5秒かけて行いましょう。

【レベル2】

ここまで紹介した2つのトレーニングでは少し物足りない、もう少しできそう!という場合は、椅子を使ったトレーニングに挑戦してみましょう。目線を前方に置くので、テレビを見ながらでもできますよ。
 

体幹を強化する「両足上げ」



  1. 椅子に座り、座面を両手で持つ

  2. 両足をそろえたら、5秒かけて息を吐きながら両ひざを胸まで引き上げる

  3. 5秒かけて元に戻す


 
腰が丸くならないように意識し、できれば10回ほど続けてみましょう。
 

二の腕&背中を刺激する「アームバックエクステンション」



  1. 椅子の前にしゃがみ、両手で椅子の座面前方をつかむ

  2. 腕の力で座面を押し、体を持ち上げる


 
両足を伸ばした状態で行うと負荷をしっかりかけられますが、つらい場合はかかとの位置を椅子に近づけ、膝を曲げて行いましょう。
 

お腹全体にアプローチする「ツイスト」



  1. 椅子に浅く座り、両足を床から浮かせて前方に伸ばす

  2. 腹筋に力を入れてバランスをとりながら右ひざを胸に引き寄せ左ひじでタッチ

  3. 同じく体をねじって反対も同様に行う


 
交互に20回行います。難しい場合は両足を地面に付けておき、片足ずつ浮かせて行いましょう。

簡単なトレーニングを、正しく「継続」することが大切

前述したとおり、トレーニングで損傷を受けた筋繊維が回復する過程で、筋肉が少しずつ太く大きくなっていきます。つまり、大きくて強い筋肉を作るには損傷と回復を何度も繰り返す必要があるため、1回だけでなく継続して行うことが大切です。
筋肉が回復するのに必要な時間を考えると週に3回程度が理想とされていますが、初心者の場合は、週1~2回からスタートしてみてくださいね。また、筋肉痛があるときは痛みがおさまるまでトレーニングは控えましょう。

段階を踏んで自信と筋肉を育てよう!

「トレーニング」というと、ハードなイメージやジムに通う時間が必要…そんなイメージがあるかもしれませんが、今回紹介したトレーニング方法なら身近なものを使って、自宅でも無理なく取り入れられるかと思います。最初からハードなトレーニングを行う必要はありません。軽い負荷で、筋肉を意識しながらゆっくりとした動きで始めてみましょう。「自分にもできる」という自信がついたら、少しずつ負荷を増やす、器具などを使ったトレーニングに移るなどして、さらに鍛えていくのがおすすめです。習慣的に筋トレを取り入れて体が変わっていく楽しさを、ぜひ実感してみてくださいね。
 

参考文献
[1]竹井仁. 筋膜リリース, 理療科 2001; 16(2): 103-107
 

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