ボディメイクの基本|インナーマッスル&体幹を強化するには?
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最終更新日2023.09.04
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年齢を重ねると体型の維持がだんだんと難しくなるものです。若い頃と同じように生活をしているはずなのに、下腹が出てきてお尻は下がり、体重や体脂肪量も増えがち。「このままではいけない」と危機感を抱いている人も多いのではないでしょうか。
そこで注目したいのが、体の中心部に位置し、スムーズな動作やバランスを保つときなどに使われる「体幹」。そして、美しい姿勢と引き締まったスタイルの維持をするために欠かせない「インナーマッスル」です。
近年は体幹やインナーマッスルを鍛えるトレーニングに注目が集まっていますよね。しかし、トレーニングで効果を出すためには、正しい方法で行うことが大切です。今回はおすすめのトレーニング方法と、効果を引き出す手順をまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
インナーマッスルを強化するメリットとは?
インナーマッスルは、体や関節の中心付近にある筋肉の総称です。代表的なインナーマッスルは「腸腰筋」と「体幹深層筋群」です。姿勢の維持、関節・内臓を支える、運動や歩行をサポートするなど、非常に大切な役割を担っています。
腸腰筋は「大腰筋」と「腸骨筋」の総称で、腰からふともも上部にかけて広がり、上半身と下半身をつないで歩行を可能にしています。大腰筋は太ももを高く上げるときに使われるため、ここを鍛えることによって運動パフォーマンスの向上が期待できるほか、歩き方が美しくなり正しい姿勢もキープしやすくなります。
体幹深層筋群は、腹筋の一つ「腹横筋」、背骨を支える「多裂筋」、骨盤の底にある「骨盤底筋群」の総称で、上半身を支えて背骨を安定させています。ここを鍛えることによって内臓を押し上げる圧力が上がるため、スッキリしたお腹周りを目指せるほか、骨盤底筋群は子宮や直腸、膀胱を支えているため尿もれや頻尿の予防にも役立ちます。年齢と共に気になってきた方は特に、インナーマッスルの強化を意識してみましょう。
体幹を強化するメリットとは?
広背筋や腹直筋、腹横筋、脊柱起立筋といった体幹部の筋肉には、「遅筋」といわれる赤みがかった筋肉が多く分布しています。遅筋には毛細血管がたくさんはりめぐらされているため、酸素をたくさん取り込んでエネルギーを燃焼させる働きがあります。体幹トレーニングではこの遅筋をしっかりと鍛えることができるため、基礎代謝をアップさせて太りにくい体になっていくというメリットがあります。
また、遅筋には長時間にわたって一定の力をキープする働きもあり、骨格や姿勢を維持するために使われています。常に正しい姿勢を保つと全身の筋肉が効果的に使われ、骨盤も正しい位置に戻るため、美しいボディラインを目指すためには強化したい部分です。
そのため、体幹が鍛えられて体がしっかりと安定すると、可動域が広がって動作も大きくなることで筋肉への刺激が強くなり、さらに体脂肪を燃やしやすくなるというメリットもあります。
インナーマッスル&体幹強化の基本トレーニング
効率よく鍛えられるおすすめのトレーニング方法を強度別でレクチャーします。いずれのトレーニングも、道具などは使わず気軽に取り入れられる方法です。最初は簡単なものから始めてみてくださいね。
運動強度 低★
初めての方はまず「ドローイング」から取り入れてみましょう。室内で簡単にできる基本のトレーニングです。ドローイングとは、複式呼吸とお腹を凹ませる動きによってお腹まわりの筋肉(腹横筋から腹斜筋まで)を鍛えていくトレーニングです。いつ、どこでも気軽に取り入れられるため、これまでまったくトレーニングをしたことのない初心者の方にもおすすめの方法です。
- 1.仰向けになり両ひざを立てる
- 2.お腹を腰の方に引き寄せるように息を吐く
- 3.お腹をへこませたまま30秒呼吸を続ける
- 4.力を抜く
目安の時間:30秒/1セット
目安の回数:5回1セットを3セット
運動強度 中★★
【フロントブリッジ】
腹横筋や脊柱起立筋といったインナーマッスルから、腹直筋、大臀筋、広背筋などアウターマッスルまで体幹を幅広く鍛えられる「フロントブリッジ」は、ぽっこりおなかに悩んでいる方にもおすすめのトレーニングです。
- 1.うつ伏せになる
- 2.両腕は肩幅の広さで直角にひじをつく
- 3.つま先を立てて腰を持ち上げ、体重を支える
- 4.肩から背中、腰、足まで全身をまっすぐにして30秒間キープ
- 5.お腹を締めながら腰を持ち上げるのがコツ
目安の時間:30秒/1セット
目安の回数:3セット
【バードドッグ】
「バードドッグ」で鍛えられるのは背中にある多裂筋。背骨をしっかり支えてくれるので姿勢の維持に効果的なトレーニングです。
- 1.床に両膝と両手をつき、四つ這いの姿勢をとる
- 2.左手と右足を平行に上げる
- 3.そのまま10秒キープ
- 4.元の姿勢に戻り反対側も同様に行う
目安の時間:1.5分/1セット
目安の回数:10回1セットを3セット
運動強度 高★★★
お腹や背中の体幹を鍛えたいときは、腕立て伏せも効果的です。さらに、大胸筋、二の腕の裏側の上腕三頭筋のトレーニングにもなるので、上半身全体を引き締めたい方におすすめします。
- 1.肩幅より少し広めにして床に手をつく
- 2.床につま先をつけて体重を支える
- 3.顔を上げて全身をまっすぐにする
- 4.両肘を曲げて床につく直前で1秒キープ
- 5.床を押すように体を上げる
- 6.背中を上げているときも下げているときも、全身はまっすぐを心がけて
目安の回数:10回1セットを3セット
トレーニング時に意識したい3つのポイント
上記で紹介したいずれのトレーニングを行う場合も、しっかり効かせるためには次の3つのポイントを守りましょう。
背筋を伸ばす 正しい姿勢で
姿勢を維持しているインナーマッスルは、背筋を伸ばすときに使われます。トレーニング中も正しい姿勢を意識すれば、筋肉に意識が向いて効率よく鍛えられるでしょう。
リラックスした状態で行う
リラックスしたほうがインナーマッスルへの効果はアップ。体に力が入ると体の表面にあるアウターマッスルが働いてしまいます。
安定した呼吸を忘れずに
筋肉を使うと酸素を消費するので、トレーニング中は呼吸を一定に保つことを意識しましょう。お腹まわりのインナーマッスルの鍛え方は、呼吸を利用したものが多く、より効果的にトレーニングできます。
体幹とインナーマッスルを鍛えて健やかにボディメイク!
体幹トレーニングやインナーマッスルの強化というと、アスリート向けのトレーニングと思われる人もいるかもしれません。しかし、体幹部は体を中心から支え、正しい姿勢をキープするために必要な部分。鍛えれば基礎代謝がアップするため、ダイエットもスムーズになります。
このように、インナーマッスルや体幹を鍛えると見た目の美しさはもちろん、運動パフォーマンスの向上や高齢者の転倒予防にも役立ちます。体幹部の筋肉に多い遅筋は、年齢を重ねても衰えにくいといわれているので中高年からのトレーニングにもおすすめです。
老若男女問わずぜひ取り入れていきたいですね。簡単なトレーニングから挑戦して、健康的な生活と美しいスタイル維持にぜひ役立ててください。